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07/25 (金) 06:41更新

乳がん手術後のブラジャー選び

~ 術後すぐ〜日常生活まで 時期別のポイント ~


 

もくじ

1.乳がん手術後にブラジャーはどうする?着けるべきか悩む方へ

・乳がん術後すぐのブラジャー着用は必要? 

・ノーブラで過ごすときの注意点と快適な代替アイテム

   1.ノーブラで過ごすときの注意点

 2.快適な代替アイテム

2.乳がん用ブラジャーの正しい選び方【時期別】

・術後直後(~1か月):縫い目・締め付け・素材に注意

 1.綿やシルク素材のノンワイヤーで前開ブラジャー

 2.肌トラブルを避けるためのタグ・縫い目対策

・回復期(1か月~3か月):傷の状態に合わせて選ぶ

 1.パッド用ポケット付きで形を整えやすいブラジャー

 2.肩紐の太さ・胸元のデザインにも注目

・日常生活再開後(3か月~):見た目も重視したおしゃれ対応

 1.普段のブラジャーとの違いと自然に見せる工夫

3.ブラジャー選びに迷ったときのチェックポイント

・信頼できるブランド・医療機関の提案商品を活用

・ネット通販と店舗購入のメリット・デメリット

・乳がん患者さん用ブラジャー選びのコツ

・試着や返品が可能かどうかを確認 

4.乳がん用ブラジャーの保険適用や購入費用助成

・民間保険の適用

・自治体の助成金や補助制度


 

(リードー文)

乳がん手術後のデリケートな傷に優しいブラジャーは? 放射線治療で敏感になった肌に負担をかけない素材は?どこで探せばいいのか分からない。ーそんなお悩みがあり検索されていたかもしれません。

この記事では、そんな疑問にお答えしていきます。術後の時期や体調の変化に合わせたブラジャー選びの具体的なポイントから、乳がん用ブラジャーの購入方法、購入費用の助成金まで、幅広い選択肢とその特徴を女医先生の指導も交えながらご紹介します。

この記事が、不安を少しでも和らげ、ブラジャー選びが、そして毎日が、ほんの少しでも軽やかで心地よいものになるためのお手伝いができると幸いです。


 

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乳がん手術後にブラジャーはどうする?着けるべきか悩む方へ

乳がんの手術後の体と心に寄り添う下着選びは、想像以上に悩ましいものかもしれません。この記事では、乳がん手術後のブラジャーの必要性について、医師の意見を交えながら、あなたが心から納得できる選択をするためのお手伝いをします。無理なく、あなたらしい快適さを見つけるためのヒントがここにあります。


 

乳がん手術後すぐのブラジャー着用は必要? 

手術を終えたばかりの体はとてもデリケートです。ブラジャーを着けるべきか、それとも着けない方が楽なのか、多くの方が悩むポイントです。


 

多くの場合は、術後の傷口保護、リンパ浮腫の予防・軽減、そして精神的な安心感のために、術後専用のブラジャーや、肌に優しくサポート力のある下着の着用を推奨することが一般的です。

特に手術直後は、傷口を安定させ、体液の循環を助けるために適切な圧迫が必要な場合があります。また、患部を優しく保護することで、日常生活での不意な接触や摩擦から守る役割も期待できます。

しかし、これはあくまで一般的な見解です。医師は患者さん一人ひとりの状態や手術内容、そして何よりもご本人の気持ちを尊重し、最適な方法を一緒に考えてくれます。

無理に締め付ける必要はなく、心身ともに負担の少ない方法を選ぶことが大切です。


 

ノーブラで過ごすときの注意点と快適な代替アイテム

手術後のブラジャーの圧迫感や不快感から解放されたい、あるいは残された時間をできるだけ自然体で過ごしたいと願い、ノーブラを選択する方もいらっしゃいます。

その際は、主治医にご相談の上、以下の注意点を参考にお過ごしいただければと思います。


 

1.ノーブラで過ごすときの注意点


 

1.傷口への配慮

術後の傷はデリケートです。衣類との摩擦や、不意な衝撃から守る工夫が必要です。

特に縫合部やドレーン跡などが安定するまでは、直接衣類が触れないようにガーゼや柔らかい布で保護すると安心です。


 

2.揺れや動きによる不快感

胸の揺れが傷に響いたり、痛みを感じたりすることがあります。

特に動作が大きいときや、外出時は注意が必要です。


 

3.体温調節

下着には保温の役割もあります。

特に寒い季節は、胸元が冷えないように衣類で調整しましょう。


 

4.精神的な安定

人によっては、ノーブラでいることに不安を感じたり、周囲の目が気になったりすることもあるかもしれません。ご自身の気持ちを大切にし、無理のない範囲で選択しましょう。


 


 

2.快適な代替アイテム

ノーブラに近い解放感を保ちつつ、上記の注意点をカバーできる快適な代替アイテムもたくさんありますので、一部ご紹介させていただきます。


 

1.カップ付きタンクトップ・キャミソー

最も手軽で人気のある選択肢です。柔らかい素材で肌触りが良く、締め付け感も少ないものが多いです。カップがバストを優しくホールドし、透けや揺れを軽減してくれます。前開きタイプなら着脱もさらに楽になります。


 

2.ハーフトップ・スポーツブラ(ソフトタイプ)

ワイヤーがなく、伸縮性のある素材で作られたものがおすすめです。

傷に響かないよう、縫い目がフラットなものや、肌側の素材が優しいものを選びましょう。適度なホールド感がありながら、ブラジャーほどの窮屈さはありません。


 

3.胸パッド・ニップルシール

どうしても下着を着けたくないけれど、最低限のカバーはしたいという場合に有効な選択肢です。柔らかい素材の胸パッドを直接衣類に貼ったり、ニップルシールを使用したりする方法もあります。


 

4.肌に優しい素材のインナー

オーガニックコットンやシルクなど、肌への刺激が少ない素材のインナーを一枚多く着るだけでも、傷への摩擦を和らげ、安心感を得られることがあります。


 

これらのアイテムを選ぶ際は、「締め付けない」「肌に優しい」「着脱しやすい」をキーワードに、ご自身の体調やその日の気分に合わせて選んでみてください。


 

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乳がん用ブラジャーの正しい選び方【時期別】

この章では、時期別・目的別のブラジャー選びのヒントをお伝えします。乳がん手術後のデリケートな時期(~1か月)から、少しずつ活動的になる時期(1か月~3か月)、そしておしゃれも楽しみたいと願う時期(3か月~)まで、体の状態や目的に合わせたブラジャー選びには、いくつかのポイントがあります。


 

術後直後(~1か月):縫い目・締め付け・素材に注意

手術から間もないこの時期は、何よりも傷の保護と体への優しさが最優先です。

心身ともにデリケートな時期だからこそ、下着選びは慎重に行い、少しでも快適に過ごせる工夫をしましょう。この時期は、不快感を最小限に抑え、穏やかな気持ちで回復に専念できる環境を整えることが大切です。


 

1.綿やシルク素材のノンワイヤーで前開きブラジャー

この時期は、綿やシルク素材のノンワイヤーで前開きブラジャーがおすすめです。

ワイヤーが入っていない「ノンワイヤータイプ」のブラジャーで、肌に触れる素材は、綿やシルクなど通気性と柔らかさに優れたものを選びましょう。ナイロンやポリエステルなど化学繊維は刺激になりやすいため、避けた方が無難です。また、腕を上げるのがつらい方にとっては、かぶるタイプではなく、前開きタイプが大きな助けになります。ボタンやファスナーで簡単に着脱でき、無理のない動作で日々のケアを行えます。


 

2.肌トラブルを避けるためのタグ・縫い目対策

傷口周辺の肌は非常に敏感です。ブラジャーの縫い目やタグが当たるだけで、痛みやかゆみ、炎症の原因になることもあります。できるだけ縫い目が外側にある「外縫い」タイプ、あるいは縫い目そのものが極力少ないシームレスタイプを選ぶとよいでしょう。

また、洗濯タグが肌に当たらないように工夫された製品や、取り外せる仕様のものもおすすめです。


 

この時期は、「痛みや不快感のない時間」をどう確保するかが大切です。自分をいたわり、少しでも心地よく過ごすために、下着にも思いやりのある選択を心がけてみてください。


 

回復期(1か月~3か月):傷の状態に合わせて選ぶ

手術から1か月を過ぎ、少しずつ動けるようになると、これまで気にならなかった「胸の左右差」や「見た目」に意識が向きはじめます。この時期は、まだ完全な回復とはいえませんが、少しずつ「自分らしさ」を取り戻す過程にあります。ブラジャー選びも、その時の気持ちと身体に合わせた柔軟な対応が必要です。この時期は、機能性はもちろんのこと、見た目の美しさやファッション性も考慮したブラジャー選びに挑戦してみましょう。


 

1.パッド用ポケット付きで形を整えやすいブラジャー

多くの専用ブラジャーには、パッドを入れるためのポケットが付いています。これは乳房の左右差を自然にカバーできるだけでなく、服を着たときのシルエットを整える効果もあります。パッドは取り外し可能なタイプが多く、ご自身の状態や好みに合わせて調整できます。特に胸のふくらみが気になる方や、外出時の服装を意識したい方には心強いアイテムです。

「見た目」が少し整うだけで、気持ちが前向きになることもあります。


 

2.肩紐の太さ・胸元のデザインにも注目

この時期はブラジャーのフィット感も気を配りたいところです。肩紐が細すぎると食い込みやすく、肩や首の負担にもなります。太めで柔らかな素材のストラップは、安定感がありながらも肌に優しいため、安心して着用できます。

また、胸元のデザインにも注目してみてください。開きすぎたデザインはパッドや胸元が見えやすくなり、外出時の不安要素になります。レースや布が適度にカバーしてくれるタイプを選ぶと、日常生活でのストレス軽減に繋がります。


 

日常生活再開後(3か月~):見た目も重視したおしゃれ対応

術後のケアが落ち着き、少しずつ日常生活が戻ってくると、下着にも「おしゃれ」や「気分の上がるデザイン」を求めるようになります。これは、外見を整えることで「自分らしさ」や「前向きな気持ち」を保つ大切な要素です。日々を心地よく過ごすために、見た目にも気を配った選び方をしていきましょう。


 

1.普段のブラジャーとの違いと自然に見せる工夫

専用ブラジャーは医療用といえども、見た目が大きく違うわけではありません。ただし、自然に見せるためには細やかな工夫が施されています。


 

~専用ブラジャーの工夫~

1.左右のバランスを整えるためのパッド

2.肌色に近い色味

3.ラインを美しく見せるカッティング など


 

普段使いしやすいデザインも増えています。また、服に響きにくい素材や縫製になっているため、日常生活に違和感なく溶け込めます。

以上のような専用ブラジャーの工夫を踏まえ、次の章では、具体的なブラジャー選びのポイントを解説していきます。


 

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ブラジャー選びに迷ったときのチェックポイント

ブラジャー選びは、見た目だけでなく「快適さ」や「安心感」が大切なポイントとなります。胸の締めつけが少なく、着け心地がやさしいものを選ぶことで、日常がほんの少し楽になり、穏やかに過ごす手助けとなります。この章では、信頼できる商品選びのコツや購入方法、試着の重要性など、迷ったときのチェックポイントをご紹介します。


 

信頼できるブランド・医療機関の提案商品を活用

ブラジャー選びに迷ったとき、最も安心できるのが「信頼できるブランド」や「医療機関が推奨する下着」を選ぶことです。特に、乳がんや体調の変化をきっかけに下着を見直す方が増えており、医療機関と連携して作られた製品は、肌へのやさしさや着脱のしやすさなど、実際の声を反映した設計が特徴です。


 

有名下着メーカーの中には、医療従事者や患者の声を取り入れて開発された「やさしい着け心地」のシリーズを展開しているブランドもあります。また、専門店では看護師や下着フィッターが常駐し、丁寧に身体の状態に合った提案をしてくれるところもあります。


 

ネット通販と店舗購入のメリット・デメリット

ブラジャーを選ぶ際、ネット通販と店舗購入にはそれぞれメリット・デメリットがあります。ご自身の体調や生活スタイルに合わせて、無理のない方法を選ぶことが大切です。


 


 

メリット

デメリット

ネット通販

・自宅でじっくり選ぶことができる
体力が落ちていて外出がつらいときや、介護中で時間が限られている場合にも、気軽に購入可能

・実物を見ることができない
サイズ感や素材感がイメージと異なる可能性がある

店舗

・スタッフによるフィッティングや相談ができる
試着して「痛くないか」「締め付けはないか」を確かめることができる

・外出が負担になる場合や、時間的余裕がないときには利用しづらい


 

訪問サポートのある店舗やオンライン相談のあるブランドを下記にて一部、ご紹介します。デメリットをできるだけ軽減し、ご購入される際にお役立てください。 


 

1.ワコール リマンマ (https://www.wacoal.jp/remamma/consultation/room.html
全国5カ所に専用相談ルームがあり、近くに店舗がない場合は無料相談会や出張相談会も実施しています。自宅からパソコンやスマートフォンでアドバイザーに直接相談できるオンラインサービスも提供しています。


 

2.アボワール (https://avoir-kyoto.com/shop/
「出張試着サービス」を実施しており、スタッフが商品を持参して希望の場所まで訪問し、実際に試着や相談が可能です。オンラインでの相談や問い合わせも可能で、サイズや商品の選び方などについてメールやフォームで気軽に相談できます。


 


 

専用ブラジャー選びのコツ

最近では、色やデザインのバリエーションが豊富な専用ブラジャーも増えてきました。レースをあしらった華やかなデザインや、明るいカラー展開のものも多く、気分や様々なシーンに合わせて選ぶことができます。


 

~専用ブラジャー選びのポイント~

1.サイズが合っているかどうか

2.長時間つけていても苦しくないかどうか

3.脱ぎ着がしやすいかどうか


 

上記のようなポイントを踏まえて最適な一枚をお選びいただければと思います。


 

試着や返品が可能かどうかを確認

体調や体型が変化しているときほど、下着選びにおいて「試着できるか」「返品可能か」はとても重要なチェックポイントになります。


 

特に、術後や療養中の方は、肌の敏感さや可動域の制限など、通常とは異なる着け心地が求められるため、試着の可否が選ぶ際の安心感に直結します。

最近では、衛生管理を徹底した上で「試着可」や「返品OK」を掲げる下着ブランドや通販サイトも増えています。初めて利用するブランドやサイズが不安な場合は、返品対応の有無を事前に確認することで、購入後のストレスを減らすことができます。

医療系下着の場合、返品不可のケースもあるため、注意が必要です。


 

また、試着せずに購入する場合は、「口コミ」「使用レビュー」「着用写真」なども参考にしましょう。自分と同じ年代や体型の人の感想は、選ぶ際の大きな手がかりになります。


 

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乳がん用ブラジャーの保険適用や購入費用助成

専用の乳がん用ブラジャーは医療用品としての側面もあり、一般の下着とは異なる工夫がほどこされています。費用や購入方法、また公的な補助や保険の適用についても知っておくことで、無理のない準備が可能になります。


 

保険の適用


 

民間の医療保険給付

一部のがん保険では、診断給付金や治療給付金を「自由に使える一時金」として受け取れるため、その給付金を補整下着の購入費用に充てることが可能です。ご自身が加入している保険会社に問い合わせて、対象となるか確認しておくと安心です。 


 

保険会社名

商品名例

特徴

アフラック

生きるための
がん保険Days1

診断給付金・治療給付金を自由に使えるため、補整下着購入にも充当可能(用途制限なし)

第一生命

がん保険「ブライトWay

診断給付金・一時金型給付金を受け取り、生活支援や補整下着購入に利用可能

ソニー生命

がん保険

診断給付金や治療給付金を受け取って、医療費以外の用途(補整下着含む)にも使用可能

加入している保険プランや契約内容によって異なります。


 

自治体の助成金や補助制度

乳がん手術後の補整下着や人工乳房などに対し、自治体によっては購入費の一部を助成する制度があります。たとえば、東京都北区などでは、乳房補整具などの購入に対して10万円までの補助金が出る制度が設けられています。(令和7年5月現在)


 

こうした制度を利用するには、医療機関の診断書や領収書の提出が必要になることが多く、また申請の期限が設けられていることもあります。助成を受けたい場合は、お住まいの自治体の「福祉課」「健康推進課」や「がん相談支援センター」が主な窓口となります。窓口では、他にも利用できる支援制度の情報や、心のケアを含めたサポートも受けられることがあります。

ぜひ一度お住まいの自治体にお問合せすることをおすすめします。 


 

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まとめ

術後の身体の変化への戸惑い、病と向き合いながらも「女性としての自分」を大切にしたいそんな想いでこの記事にたどり着かれた方もおられることと思います。

肌に優しい素材、身体を締め付けない工夫、着脱のしやすさ、そして心が華やぐデザイン。これまでお伝えしてきた情報が、そんなあなたの具体的なお悩みや疑問を少しでも解消し、「試してみようかな」という小さなきっかけづくりとなりましたら幸いです。

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【参考文献】

・日本乳癌学会

https://www.jbcs.gr.jp/

・おしえて乳がんのこと 乳がん手術後の下着

https://oshiete-gan.jp/breast/treatment/follow-up/underwear.html

・国立がん研究センター乳房切除後の下着の選び方https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/division/nursing/division/support_card/5.pdf

・静岡県立静岡がんセンター

https://www.scchr.jp/book/manabi2/manabi-body12.html

・ワコール リマンマ

https://www.wacoal.jp/remamma/

・北区 がん患者のウィッグ等購入費助成事業

https://www.city.kita.lg.jp/socialcare-health/medical/1008518/1008525.html


 


 

監修:医師  ●●

企画構成:Life Star 編集部

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医師 R.Kondo (MD) = 文

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